優秀なwebディレクターが意識していること

0. 大前提として常に意識していること(全工程共通)

① Webは「手段」であって「目的」ではない

  • かっこいいサイト ≠ 成功

  • 事業KPI・売上・問い合わせ・CVにどう寄与するかが最優先

  • 「この施策、数字で説明できる?」を自分に問い続ける

② ディレクターの仕事は「作ること」ではなく「成功確率を上げること」

  • 自分が手を動かすほどプロジェクトは弱くなる

  • **判断・設計・翻訳(言語化)**が価値


① ヒアリング・要件定義フェーズ

ここでの失敗は、後工程で100%取り返せない

意識していること

「本当の目的」と「表面的な依頼」を分離する

よくある依頼

  • 「かっこいいサイトにしたい」

  • 「競合っぽくしたい」

  • 「とりあえずリニューアル」

ディレクターがやること

  • Whyを最低3回掘る

  • 数字に落とす

具体チェック項目

  • ビジネスゴール(売上/リード/DL/認知)

  • 成功指標(KPI)

  • 優先順位(全部はやらない)

  • 制約条件(予算・納期・社内事情)

👉 「今回、やらないこと」も明確にする


② 調査・分析フェーズ(設計の土台)

デザイン前に8割勝負が決まる

意識していること

主観ではなく“仮説”で話す

見るべきポイント

  • 競合サイトの構造(デザインではない)

  • ユーザー導線

  • 既存データ(GA / Search Console / ヒートマップ)

  • 想定ユーザーの行動文脈

重要視する分析

  • ユーザーは「どの状態」で来るか

  • 何を見たら「次に進める」か

  • 離脱理由はどこか

👉 「ユーザーは賢くない前提」で設計する


③ 情報設計(IA)・構成設計フェーズ

ディレクターの最重要ゾーン

意識していること

「1スクロール=1メッセージ」

やること

  • ページ構成を文章で書く

  • 見出しだけ読んで意味が通るか確認

  • 視線誘導を意識した情報の順番設計

よくある失敗

  • 伝えたいことを全部詰める

  • 会社都合の順番(会社概要→強み→…)

正解に近い考え方

  • ユーザーの不安 → 納得 → 行動の順

👉 ワイヤーは「デザイン」ではなく「論理」


④ デザインフェーズ

デザインは「装飾」ではなく「判断を助けるもの」

意識していること

「なぜこのデザインか」を言語化できるか

デザイナーへの伝え方

  • 世界観より「役割」を伝える

  • NG集を先に出す(事故防止)

  • トンマナの理由を説明する

チェック観点

  • 一番押してほしい要素が一瞬で分かるか

  • 情報の強弱がついているか

  • 迷わせていないか

👉 良いデザインは“説明がいらない”


⑤ 実装・開発フェーズ

ここで品質がガタ落ちしやすい

意識していること

「仕様は曖昧なまま渡さない」

ディレクターの役割

  • デザイン意図をエンジニアに翻訳

  • 「なぜこの動きが必要か」を伝える

  • 実装都合でUXが崩れていないか監視

チェックポイント

  • レスポンシブ時の情報欠落

  • 表示速度

  • 実装による導線破壊

👉 エンジニアは“察しない”前提で進める


⑥ テスト・公開フェーズ

公開は「ゴール」ではなく「スタート」

意識していること

「想定通り使われない前提」

やること

  • 第三者視点での操作テスト

  • KPI計測の仕込み確認

  • 想定外の動線チェック

👉 リリース=仮説検証開始


⑦ 運用・改善フェーズ

ここまで見るのが“強いディレクター”

意識していること

感想ではなくデータで語る

改善サイクル

  • 数字を見る

  • 仮説を立てる

  • 1点だけ直す

  • 検証する

よくある失敗

  • デザインを頻繁に変える

  • 根拠のないA/Bテスト

👉 改善は「小さく・速く・理由を持って」


最後に:優秀なWebディレクターの共通点

✔ 目的から逆算できる
✔ 言語化が異常にうまい
✔ 全職種の“翻訳者”になれる
✔ 自分のセンスを信用しすぎない

✔ 「作った後」を一番気にしている 

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